【経験者が語る】アウトレット 服

  • アウトレットとは
  • アウトレットはどれぐらい安い
  • アウトレット 原価
  • アウトレットの真実
  • アウトレットで狙うべき商品

アウトレットとは

OUT LET=裏口、通用口、排気口等本来の意味としては工場から流れ出る場所を意味していますが、実際世界中で使われている意味としては、ディスカウントされた洋服や商品を指します。

私は前職で、輸入商品の販売や卸を行っていました。
その為、アウトレットに出会ったのは、アメリカラスベガスの展示会に行った時でした。
商品ブランドはかなり多かったのと、安い物は、5ドルとか10ドル以内で買える物と、トップブランドでも最低50%オフプライスが通常でした。

アメリカは、大量に作って大量に販売するSPA(Speciality store retailer of Private label Appare)と言う、アメリカのブランドGAPが作ったと言われる生産から販売までメーカーが一貫するシステムです。

これが日本に登場したのが平成10年ぐらいから登場したと思います。
知っている方は聞いた事あるかもしれませんが「平成ブランド」と言われたブランドです。
彼らは元々東京の千駄ヶ谷や、代々木八幡等、渋谷地区にマンションメーカーとしてスタートした小さなブランド達でしたが、それまで全国に卸売りをしていたのを徐々に減らし、自らファッションビルに出店してGAPと同じ様に自社で生産し自社で販売まで行う様になりました。

【経験者が語る】アウトレット 服

当時、メーカーは自社で生産すれば上代価格の40%程度で製品を作っていました。しかも、今では貴重な日本国内でした。
平成時代には、数多くのブランドが出てきた事から競争が激化し始めます。
その事から、価格競争が当然始まり、セール価格でも50%オフが最終価格でしたが、70%オフや90%オフ等、一体幾らで作っているのかと言うぐらいの価格でシーズンの終わりに売り切ろうとする企業が多かったんですが、やはりそれでも売れ残りは売れません。
その辺りから日本に登場したのが、アウトレットです。
当初、アウトレット商品は上記の様に売れ残り商品を売っていましたが、アウトレットがある場所でも家賃と人件費がかかります。
それらを補う為には、売上を上げなければなりません。
そうなると、売れ残り商品では家賃と人件費を補う売上は出来なくなってきます。そうすると、アウトレット用に商品を作り始める事を始めたのが、現在のアウトレット商品となっています。
だから、ちゃんと商品を選ばないと、アウトレット用に作ったアウトレット商品ですから、原価はとてつもなく安く、中にはひどい商品にあたってしまう事もあります。

アウトレットはどれぐらい安い

アウトレット商品を見る場合、2種類に分けられます。

①実際の店舗でセールにしても売れなかった売れ残り商品
②アウトレット用に作り、常に店舗で必要な商品

①の売れ残り商品については、セールになっても価格が高く、誰も買わなかった商品。
これは、さらに価格を下げれば売れる可能性がありますが、セールの最終日が近いと言う事は、次のシーズンの商品が入って来る為、新しい商品を買おうとしているお客から見れば、新しく、しかもプロパー価格で販売している横に70%オフの商品を並べる事は出来ないし、ブランドの信頼を失いかねないと判断した商品です。

②アウトレット用は、各ブランド事業には必ずアウトレット部隊が存在しています。
彼らは、本体のブランド事業とは別に、自分達でそのブランドを尊重した原価が安く大量に売れる定番的な商品を生産してアウトレットの店舗に並べて販売します。
しかし、これら商品は、一度も実際のプロパー店に並んだ事の無い商品です。
実はこれ違法です。

2週間以上店頭に並んでいない商品を、セールで売る事は出来ません。
その為、必ずプロパー価格で2週間以上店頭に置いてから販売する事になってます。

しかし、これらのルールには、罰則がありません。
その為、どのブランドもこれらの事は殆ど無視して商品を作っています。
この様な商品の原価は

アウトレット 原価

これらの価格設定は、前述したアウトレット用に生産したアパレルブランドの洋服原価設定です。

いやいや、そんなに安く出来ないよ。

なんて言うかもしれませんが、実際私は上代の15%とかで生産した事もありましたし、この原価じゃないとアウトレットに店を構える事が出来ない事をご説明します。

アウトレットの真実

まず、アウトレットがある場所は、殆どが郊外です。
都心に無いのは家賃が高くなると、アウトレットで販売してもブランドは赤字です、その為、上記の図の通り、まずブランドがアウトレットに出店するのには、当然家賃がかかり、人件費もかかり、それに、商品原価です。

  • 家賃10%
  • 人件費8%
  • 商品原価率15%

本来、商品原価は売れ残り商品であれば、ここでかかる必要はありません。

しかし、殆どのアウトレットでは、アウトレット用に商品を生産していますから、上記の通り商品原価がかかる事になり、店頭価格が30%オフで売れた場合。

商品上代(値引き前価格)¥10,000
販売上代(販売価格)  ¥7,000(30%オフ)
製造原価15%      ¥1,500
ブランドの粗利益=¥5,500

でもこんな価格ではアウトレット商品とは言えませんので、実際生産した商品の販売価格は

商品上代(値引き前価格)¥10,000
販売上代(販売価格)  ¥5,000(50%オフ)
製造原価15%      ¥1,500
ブランドの粗利益=¥3,500

それでも、売れない場合

商品上代(値引き前価格)¥10,000
販売上代(販売価格)  ¥3,000(70%オフ)
製造原価15%      ¥1,500
ブランドの粗利益=¥1,500

そう、製造原価が15%の場合、50%オフでも赤字では無いんです。
むしろ黒字。だから、何処のブランドでもアウトレットの売上が一番です。
そして、アウトレットが一番消化率が良く(売れ残りが少ない)一番利益が出るんです。

でも、原価率15%で作る商品の品質ってどう思います?
最初の上代が1万円なら、1,500円の原価率ですが、まだ、マシじゃないかと思います。
もっと安いブランドになると元の価格が5,000円とかになると原価¥750です。
そう考えると、アウトレットにある商品で上代が3000円以下の商品が、70%オフされている商品ってありましたか?
あったとしても、ほんのわずかしかないかと思います。原価率¥450円では赤字もいいところですから。

原価率15%の商品は、相当大量に作らないと、そんな価格になりませんし、アウトレットで利益なんて出ません。

アウトレットで狙うべき商品

おおよそ皆さんは既に気が付いているんだと思うんですが、詳細にご説明するとどう感じられますか?
近年アウトレットモールは進化し続けています。
今はリゾート型と言われる、観光とショッピング、ライフスタイルがセットになった、ただ物を売ると言うだけの存では無くなって来ています。
ファミリーやカップル、友人同士で一日中過ごせるテーマパークとしての役割になっています。

それでも、アウトレットで何か買いたいと言う気分になった時、品質の悪い商品は買いたくありませんよね、そんな時にある程度、良い物の見分け方をご紹介します。

アウトレット商品の見極め

アウトレット優良品=海外ブランド品
いわゆるインポート商品は、確実にアウトレット生産品ではありません。
バイヤーが海外から買い付けた、もしくは、日本の代理店から仕入れた商品です。
価格は少し高いですが、気に入った物で価格が50%オフ以上なら買いと判断して良いです。

アウトレット良品=適正価格品
商品元上代(プロパー価格)が5,000円以下で、50%オフ以上の商品。原価相当。
サイズ欠け、ラスト1品商品の50%オフ以上の商品は自分にしか合わないサイズや好みの色である場合、買いと判断し良い商品です。

アウトレット雑貨製品=バッグ、ベルト、その他雑貨
そもそも、雑貨はおおよそ外注品です。また、縫製工程の多いバッグや財布は原価率が30%前後なのでこれら商品が50%オフ以上になっている場合、それ以上下がる事はあまりなく、別のシーズンに回され、再販される可能性がありますので、雑貨品50%オフ以上は買いと判断して良いです。

アウトレット生産品=不適正価格品
店頭に3色以上でサイズも多く取り揃えている商品は、確実に生産品です。
マネキン、ボディに着せて店頭で飾っている商品もそのブランドが売りたい商品なので、生産品と見て間違い無いです。
マネキンやボディの着せ替えは、結構時間がかかるので、1点ものをディスプレーに使用する事は殆ど無いと見て良いです。
また、これら商品の特徴として、下げ札(プライスカード)がとても新しいです。本来店頭にあったものであれば、店頭で価格変更されている形跡があり、その価格のままアウトレットに来ますから、くたびれた下げ札になっているのですが、真新しいのは取り替えている可能性もありますが、生産品である事は間違いありません。

アウトレットまとめ

アウトレット商品には、そのブランドが仕入た原価率の高い商品と、アウトレット用に生産された品質の悪い商品があります。
結局のところ、それでも良いと言う方は、アウトレットをテーマパークとして利用する事自体問題もなく、一つのお土産的感覚で洋服や雑貨を買っても良いかと思います。

しかし、良い物が安く買えると言う都市伝説は存在しません。
本当に良い物や人気の商品であれば、アウトレットに来る前に、実店舗で売り切れています。

昨今、イオンモールやららぽーとと言った大型商業施設が、地方各地で建設され、そこに入るブランドの名前がある程度決まって来ています。
前述で説明した様に、アウトレットだけではなく、物を売るには家賃と人件費と商品原価があり、それらを引いてもブランドに利益が残らなければそういった場所に出店しませんし、出来ません。
無理に出店して失敗したブランド例を良く聞きますが、アメリカでは、そもそもそいう商業施設の存在自体不必要な状況になっています。
ネットでの買い物がもっと簡素化され、さらにショッピングモールは増えると、アウトレットモールもネット内だけになりそうですね。