【経験者が語る】アパレル海外仕入れ

現役で輸入仕入れをしていた私が、今回は仕入れアパレル編を詳しくご紹介します。

1,海外の仕入れの流れ、展示会編
2,海外展示会場受付、レジスター
3,仕入れ発注とそのあとの流れ
4,納品と支払い
5,仕入れ商品にかかる関税消費税
6,商品到着後の確認
7,仕入れまとめ

【経験者が語る】アパレル海外仕入れ

1,海外仕入れの流れ、展示会編

経験している中で一番経験期間が長かったアパレル海外展示会の仕入れに特化して説明します。

日本で販売している海外品、輸入品の殆んどは、海外展示会での発注か、海外ショールームで発注した商品が殆どです。
その展示会と言うはざっと以下の展示会がメインですが、他にも毎年新しい展示会が派生しますが、目立った展示会だけこちらでご紹介します。
他の展示会は、JETROでもご紹介していますので、こちらでご確認頂ければと思います。


アメリカ
MAGIC SHOW LASVEGAS  
ラスベガスで開催される、世界で一番大きなファッション雑貨の展示会です。NYでも同じ組織が展示会を行いますが、結局この展示会1つでアメリカのファッションブランドを見るには十分かと思います。
世界中からアメリカに売りたいメーカーや買いたいバイヤーが一同に集まりますので、子供服、雑貨、イスラム系、ブラック系、ラテン系等人種にも分かれていますが、私は期間中に全てをしっかり見た事がありません。
会場がラスベガス巨大なコンベンションセンターと、近隣ホテルで開催される為1日10キロは歩きます。
夕方にはヘトヘトです。ので、目的を持って歩かないと開催期間中に発注が出来ません。
その為、殆どのバイヤーは目的以外のブースには行かず、目当てのブースに一直線で、その際ついでに目新しい物があれば立ち寄る程度です。
ランチセンターの中にバッフェ的な場所と、サンドイッチが売っている程度ですが、高くてマズイです。
お昼に会場を抜けて別のホテル等でも食事が出来ますが、時間が無いので皆ランチ抜きが多いです。


Project
NY LASVEGAS TOKYOと3都市で開催されます。同じ企業の「インフォ―マ」が運営する為、殆ど同じ期間中に開催されます。MAGIC SHOWは雑貨も含め雑多な感じですが、こちらはセンス良くと言った感じでそう言うメーカーを集めています。
日本でも開催されていますが、出店者が少ないので規模はアメリカに比べると小さい展示会です。

COTERIE
NY で開催されるちょっと大人な展示会です。これも「インフォ―マ」が運営していますのでこちらも同様にプロジェクトと近い日程で開催される事が多いです。

ACCESSORIE CIRCUIT
NYで開催される雑貨、アクセサリー専門の展示会アクセサリーサーキットです。
安い物からブライダル雑貨まで幅広くメーカーが集まっています。

Capsule
NYで開催されるカプセルは、若いメーカーやデザイナーが多く、デビューしたばかりのブランドや、新しいデザインを探すには良い展示会だと思います。最近はフレグランスメーカーも出展していました。

DESIGNERSANDAGENTS(D&A)
D&Aと呼ばれ、NYで開催され、東京でも一時期開催されたりしていました。
割と手作り感のあるブランドが多く、全く無名のブランドが多いのが特徴です。

POOL TRADE SHOW
ラスベガスのMAGIC SHOWと一緒に開催され、同じ会場の脇のブースで何時も展示会を開催しています。
アートをコンセプトにして、ヴィンテージをリメイクしたり、手作り感のある展示会でとてもポップなデザインが多いです。

ACCESSORIES THE SHOW
NYのアクセサリー雑貨展示会で、定番からアメリカンなアクセサリー雑貨まで幅が広くメーカーが集まる展示会です。

フランス
TRANOÏ
”トラノイ”は、パリで開催される展示会で、日本人の好みに合う展示会で、日本のデザイナーも多く出展しています。
フランスの洋服の展示会はあまり多くありません、おおよそ個別のショールームで開催されていて、パリのファッションウィークに合わせて皆ショールームに新しいシーズンの商品を並べます。
トラノイにはショール―ムの名前で出展しているブースもあり、そこで見て、展示会が終わった後から買い付けにも行けます。

WHOSNEXT
パリで開催される若いデザイナーの展示会です。
入れ替わりが早いので、新しいブランドを常に入れ替えたいバイヤーにとっては良いかもしれません。

PREMIERE CLASSE
パリで開催される雑貨、靴、アクセサリーの展示会です。
何時からか、入場料を取る事になりました。一般客も入場出来ますが、入場料を払います。
非常に大きな展示会でヨーロッパ各地のメーカーが集結します。
イタリアやロンドンで開催される展示会も、このプルミエールクラスの展示会に合わせて出展します。
ので、割とここを見れば、他の国には行かなくても良いかなと言う感じがします。

イギリス
PURE LONDON
ピュアロンドン、イギリスで開催されるファッション展示会では最も大きな展示会です。会場の中にPURE ORIGINのブースもあり、こちらはOEMが出来るメーカーが入っているブースと併設されています。
新しいブランドの商品を見て、横で作る会社があると言う日本では考えにくい展示会です。

SCOOP
ロンドンチェルシーで開催されるスクープ展示会もイギリスを代表するファッションの展示会です。
若いデザイナーも多く、少しポップな感じ受けます。アクセサリー雑貨、靴のブランドも入っています。

INTERNATIONAL JEWELRY LONDON
イギリスで一番大きなジュエリーの展示会です。高級ブランドもあり、ザ・ジュエリーと言う感じのブランドが多く出展していてイギリスらしい展示会です。

イタリア
MILANO FASHION WEEK
ミラノで開催される、ファッション業界で最も注目されるミラノファッションウィークで、ミラノ自体がファッションに包まれています。パリ、ミラノ、ロンドン、NY、東京、4大ファッションウィークの中でもトップクラスで、この期間中はパリ同様、様々なショールームやキャットウォーク(ファッションショー)が開催され、ファッション業界で働く人間としては見逃せません。

PITTI IMMAGINE UOMO
フィレンツェで開催されるピッティ・ウォモ。メンズのトレンドを一早く見れるメンズ業界で注目される展示会です。
有名ブランドはもちろん、若手デザイナーも多くメンズファッションを語るには見逃せない展示会です。


MICAM
ミラノで開催されるミカムは、世界最大の靴の展示会です。世界中からシューズメーカーが集う事から、世界の靴業界のトレンドをけん引しています。トレンドのシューズを探すならこの展示会です。

MIPEL
ミぺルはMICAMと同時開催される、アクセサリーや雑貨の展示会です。規模はそれ程大きくありませんが、MICAMと同時開催されている事から、非常に混雑しています。

ALTAROMA
アルタローマ、ローマで開催される展示会で、ローマ商工会議所、ラツィオ州、イタリア貿易庁の支援を受けている事から、イタリアの老舗職人のデザインやブランドが多く、革製品等の職人の技術を見るには良い展示会です。

ドイツ
SEEK 
シークは、コンテンポラリーファッションの展示会です。フランスやイギリスの展示会に比べ、出展しているデザイナーの感性が新進気鋭な感じの印象を受ける展示会です。

他にも多くの展示会がありますが、世界でもある程度有名な展示会をご紹介しました。
多くのアパレルバイヤーは、世界の展示会に行き、海外展示会で発注した商品を自分の店で仕入れます。
しかし、世界各国、通貨レートや物価が違う為、日本で売っている同じ様な商品が、イギリスではとても高くなっていたり、靴を輸入で仕入れたら、関税が高くてとても普通に販売出来る価格ではない、と言った問題にあたる可能性があります。
その様な事にならない為にも、貿易、輸入について、最低限の事をご説明したいと思います。
次は海外展示会場へ入る為のステップです。

2,海外展示会場受付、レジスター

経験者が見た海外展示会場で困った事。
これは良く見かける光景で、海外の展示会場で入場できない人が受付の周りで右往左往している方を毎回見つけます。
前乗りして今日から海外展示会初日と言う朝一番、気合も入れて受付に行ったものの、入場に手こずっている人、必要な書類が無く入れない人、英語が分からずキョロキョロする人達。
私も以前は同じ様な経験をしていましたが、一昔前なら、名刺一つで入場可能でした。
しかし、911のテロ以来、非常に入場が規制され、展示会を主催する側も誰もが入場出来るチェック体制を強化しています。

まず、全ての会場入場には、ネットから行きたい海外展示会のRegister(受付)レジスターを済ませ、各会場で必要なQRコードやバーコードを取得しましょう。
そして会場のレジスターにそのコードを見せて入場タグをもらって入場出来ます。
必ず、パスポートと名刺(ビジネスカード)、もし可能なら、以前取引した事のある海外メーカーのインヴォイスを持参するととてもスムーズです。
アメリカは、テロ防止の観点もあり、ネットでレジスターを済ませても、取引履歴があるかどうか聞かれます。
初めての場合少し時間がかかりますが、問題無く入場出来ます。

アパレル海外展示会の入場で必要な事
①行こうとしている海外展示場のWeb Registerを事前に済ませて、入場に必要なライセンスコードをもらう事。
どの会場も、メールアドレスと名刺の名前、会社名を記載すればOK、他に入力する所とすれば、自分の職種、役職、アパレル販売業種(メンズ、レディース、子供服等)買い付け金額等細かい所はありますが、金額は大まかで問題ありませんので記入すればOK。

②会場に入り、ID(パスポート)、名刺(英語表記で、住所も記載)
①で取得したスキャン出来るコードをプリントアウトして行くか、スマホに入れて置く。
注意:名詞の英語表記とIDの表記は同じに。海外ではIDと名刺が違うと言うのは別人と同じ。

③スムーズに行けば何も話しもせず、受付終了。
ノベルティをもらえる場合、ノベルティを受け取って会場へ。

そうでない場合
英語が分からない場合は、素直に英語が出来る日本人を見つけて聞いてみましょう。
殆どの日本人であれば助けてくれます。
別に恥ずかしい事ではありません、日本人の感覚がおかしいだけで、海外で分からない事は人に聞くこれが一番解決方法として早いです。これぐらい出来ないと海外バイヤーとして肝が据わってないです。

もし、そんな人が周りにいない場合、自分の店舗のサイトや、会社のHPを見せて、自分がアパレル会社の人間であり、発注の為に来た事を理解してもらって入っている人を見かけた事があります。
要するに、怪しい人を入れないだけの為に受付しているので、怪しくないと受付が理解すれば入れると言う事です。
私の経験から、NY展示会が一番厳しかったと思います。

その後

3,仕入れ発注とそのあとの流れ

海外の展示会で発注する場合の流れとそのあとの処理をご説明します。


1、"Hay" とあいさつ
展示会場で、気に入った商品を見つけたら、まずブースに入り簡単にご挨拶。この挨拶大事です。まずこれ出来ない日本人のバイヤー良く見かけますが、メーカーからすると、OKも言っていないのに勝手にブースに入って、商品を触りまくる。
とても失礼です。もしやっているならやめて欲しいです、日本人として恥ずかしいです。

2、条件と納期を聞く
英語で会話、聞かなければならない最低限の質問は、以下の通り。
Delivery=納品予定
Minimum=最低発注金額
Payment Terms=支払い条件


●デリバリーは何時納品される、または、何時発送されるか。
これは、仕入れのタイミングになります。セール直前に納品されても困りますし、春物なのに夏の時期に納品されても困ります。

●ミニマムは、そのブランドの商品を最低幾ら発注しなければならないと言う発注ルールです。店頭に飾る為に2~3枚だけ買われてもメーカーは困ります。基本少ないブランドで1,000ドル~3,000ドル、多い所で5,000ドルと、ブランドによって様々なので、発注してからこの金額を聞いて発注できないなんてことになると恥ずかしいので、必ず最初に聞いておきましょう。

●支払い条件は、おおよそ発注金額によって異なりますが、おおよその場合COD=キャッシュオンデリバリーで商品代金を払ってから商品が発送されます。
しかし、金額が大きくなる場合、先にお金を送金して何も納品されなかった。何てことも少なくありません。
その為、100万円を超える場合、50%デポジット(先に50%払う)50%シッピングビフォー(出荷直前に払う)と言う感じが良いと思います。毎シーズン発注して関係性が良くなると、アフターペイメント(商品到着後支払い)と言う事も交渉次第で可能です。これは後で詳細に説明します。

片言でもこの3単語だけ話せれば、ほぼ間違いなく発注出来ます。
メーカー側は、バイヤーが欲しいと言う事が認識出来れば、片言でもちゃんと理解しようと話を聞いてくれます。

3、名刺交換と記録
メーカーの条件が合えば、発注です。
まず、名刺交換です。私の経験上この名刺交換は先に行っておく事をお勧めします。
日本人であれば、名刺交換後でもちゃんと整理して置きますが、海外の場合そうでありません。
その辺に置かれて発注書と名刺が合わない事があり、発注したのに何の連絡もないなんて事は普通です。
ですので、名刺交換した際、メーカーの発注書に名刺をホチキスで貼りつけるか、ちゃんと記入してくれるか確認して下さい。
それが出来ていれば発注し、発注書をもらいます。
その後、発注した商品の写真を撮って下さい。何件もブースを回ると、発注書だけで見ても何を発注したのかあやふやになり、どれがどの商品だったのか整理が大変です。しっかりしたバイヤーはこれがちゃんと出来ます。
また、商品のクオリティ(品質)についてその場で必ず聞いて下さい。
それも発注書に記載する必要があります。これは、輸入した際、素材によって関税率が変わるからです。関税率が変わると上代の価格も変わってきます。これは後程解説します。

アメリカの発注に良く見られるのが「プリパック」「6パック」と言うのがあります。だいたい6枚セットでブランドによってSサイズ6枚必ず発注しなければならない場合がありますので注意して下さい。

4,納品と支払い

実際の発注書

実際の発注書です。海外の人の独特な書き方や数字、大丈夫かな?って思います。
最近は減りましたが、赤い丸の部分にサインを求められる事がたまにあります。
求められたら堂々と漢字でサインでもOKです。

実際のインボイス

発注後、この様なインボイスがメールで送られて来ます。発注書と見比べて、発注内容を確認します。
発注数、カラー、サイズ、納品先、会社名。よく間違えるのが、住所です。
全てOKなら支払います。

インボイスが届いたら、内容をチェックして支払いです。
ひと昔前でしたら、銀行から送金が当た前でしたが、今はクレジットカードで支払うのが当たり前になっています。

AUTHORIZATION
また、メーカーからAUTHORIZATIONと言う紙が送られてきます。
これは信用状で、予めクレジットカードの与信を確認する為に送られてきます。日本でもホテルにチェックインした際、クレジットカードの確認をされますが、それと同じです。

実際のオーソリゼーションシート

これを書く事でメーカーは安心して生産に入れますが、これを書かない場合、先にお金を払う必要があります。

クレジットカードで払う事で
世界ではクレジットカードで支払いを行うのが一般的で、日本だけ支払いに関して遅れています。
もし、逆に日本の企業が海外の企業に物を売る際、支払いはどうすれば良いと思いますか?
作ったけど支払ってくれない何て事本当にあるので、その際、クレジットカードを切ってしまえば、メーカーに被害はないですよね。
また、何かあった場合、カード会社によって相手のカード決済をクローズする事が出来ます。
経験した事ですが、メーカーに支払いをしましたが、納期が遅れ、まだ商品が届かない事がありました。
カード会社に連絡し、商品が届いていないので決済を戻してほしいと連絡しました所、大慌てでメーカーから連絡があり、クレジット決済口座がクローズされたので、お金は返すからカード会社に連絡してクローズをしないように言って欲しいと泣き疲れた事がありました。

日本以外では、クレジット決済が出来ない会社と取引は行いません。クレジット会社の信用こそBtoBで取引出来るので決済出来ないメーカーは展示会にも出展出来なくなります。
日本でもこの仕組みが浸透する事が望ましいと思います。

5,仕入れ商品にかかる関税消費税

商品には価格を付けなければなりません。この価格が実際幾らが妥当なのかと言う事を考えながら発注しなければなりません。
おおよそ、どの企業のおおざっぱな設定は仕入れ価格の2.5倍~3倍の価格設定が上代になります。
1ドル100円だとして、$100の商品なら、¥25,000~¥30,000として設定しています。
しかし、実際関税は発注商品によって異なり、前述した発注の際に品質を確認する事もとても重要です。

現在TPPが発行されている国同士では、関税は下がりつつあり、最終的にはゼロに近い商品も出る事になります。
ファッション商品の中では革靴が最も高い関税になっています。

             アイテム、素材関税率
革靴30%又は4,300円/足のうちいずれか
高い税率
毛皮のコート(43類)20%
繊維製のコート、ジャケット、ズボン、スカート(61、62類)8.4~12.8%
シャツ、肌着(61、62類)7.4~10.9%
水着(61、62類)8.4~10.9%
ネクタイ(織物)(62類)8.4~13.4%
マフラー類(61、62類)4.4~9.1%
金製、銀製、プラチナ製、貴石製品(71類)5.2~5.4%
ハンドバッグ、革製又はコンポジションレザー製(42類)8~16%
腕時計、その他の時計(91類)無税
香水、オーデコロン、口紅、マニキュア用品、化粧水(33類)
浴用化粧石けん(34類)
無税
毛布、ベッドリネン(63類)マットレス、布団(94類)3.2~10.9%
腰掛け、家具(事務所・台所・寝室用)(94類)無税

関税の〇%~〇%となっているのは、前述した使用している糸や素材によって関税が変動するからです。
混合素材の場合もしっかりと分けて算出されます。
詳しく聞きたい方は、税関に直接電話で連絡する事をお勧めします。非常に丁寧に説明してい頂けます。

税関はこちら

関税は、前後5%程度のズレがあると考えて価格設定をして下さい。
また、関税の計算方法ですが、

現地購入価格x決済レート=仕入れ価格A
仕入れ価格+輸入運賃=関税対象価格
関税対象価格x関税率=輸入関税B
関税対象価格x消費税10%=輸入消費税C
(A)仕入れ価格+(B)輸入関税+(C)輸入消費税=輸入仕入れ額D
出張経費(1点あたり負担)=(全体仕入れ額+出張経費)÷発注点数E
会社利益率F
((D)輸入仕入れ額+(E)出張経費))x(F %)=会社利益額G
(G)会社利益額+(D)輸入仕入れ額+(E)出張経費)=予定上代H

上記の通り、輸入で基準となるのは関税対象価格です。
実は、この運賃が一番重要と言っても過言ではありません、運び方ひとつで関税も変わりますし、消費税も変わります。
仕入価格が安くても、クーリエ(FedexやUPS、DHL等)通関代理まで行う業者に依頼すると、とても簡単に早く通関出来ます。
しかし、少し高いです。この運賃が関税と消費税に反映されると予定上代は必然的に高くなり、発注時に予想した上代よりも高くなる事はとても多いです。

簡単に言うと、少量で価格の高い物をクーリエで運んだ場合、思った以上に運賃が発注した商品に負荷がかかります。
その為、ある程度量を発注してまとめて運ぶ事がこれら関税と消費税を下げるコツと言う事になります。

例えば
A社が10枚の発注をした100ドルのシャツを、B社は200枚発注した場合、同じクーリエを使った場合、運賃が若干安くなるB社の方が輸入仕入れ額が低く抑えられます。
そうすると、どこも同じ利益率を求める場合、A社の上代設定はB社より必然的に高くなります。

じゃあどうするか。
少しの発注の場合、出来るだけ競合他社とバッティングしないブランドを仕入れると、価格競争が起きにくいです。
売れているブランドを仕入れた場合、上代設定が無い海外ブランドの場合、各社が価格を設定する為、人気ブランドは大量に購入しまとめて運送する事で、安く販売する企業に優位性が出ます。

6,商品到着後の確認

商品が届きました。
カートンを空け、中身の確認ですが、ここでも先ほどのINVOICEが同梱されています。
その中身とINVOICEが同じであるか、サイズは間違っていないか確認する必要がります。
特に多いのは、品質が変わっている事は多々あります。
展示会で出していたサンプルとマスプロダクト(商品)になった時の素材変更は、中々知らせてくれるメーカーはありません。
彼らからすると輸入関税は関係ありません。納期優先で商品を作っています。
その為、①サイズ、②カラー、③数量、④品質表示、⑤商品検品を行い問題が無いか確かめます。

問題がある場合
直ぐに届いたインボイスに何がどう違っているか記載して、スキャンしメールで送って向こうの連絡を待ちましょう。
色々言い訳をしてくる可能性があるので、どの部分が違っているのか、キズ等がある場合も写真を付けてメールすれば、例え片言の英語文でも確実に理解します。

使い物にならない商品、又は間違った商品が入っていた。
クレジットノートを発行します。これは、次回同じブランドをは注する際、これを見せて発注金額からこの間違った分を差し引いてもらう証書です。殆どのブランドはこれを発行したがります。

クレジットノート見本

全く関係ない商品が入っていた場合
全て違う事をメーカーに連絡し、まず、正しい商品を送ってもらう事です。
その際、2回も関税消費税を払う必要はありませんので、DDPと言う方法で送ってもらう事が一番です。
運賃はもちろん間違えた方が負担する事と、DDPとは関税を出荷する側で払ってから日本に届けると言う仕組みです。
ただ、消費税は支払う事になります。
受け取る側は、ただ、商品を待つだけで、後は消費税ですが、これはクレジットノートに変えてもらうしかないと思います。
または、殆どのメーカーは間違った商品を送り返されるのを嫌がります。運賃と今度はメーカー側が輸入関税を取られるからです。
その負担を考えると、商品はあげるから「売った金額で消費税をチャラにして」とか「その商品で運賃と関税を負担して」とか色々交渉しなければならないのですが、まず重要な事は、正しい商品を送ってもらう事です。

私の経験から、間違った商品を送るメーカーは、何度やっても間違えます。
その為、毎回クレジットノートが加算されていき、クレジットノートが無くならないので、同じブランドに発注を入れ続ける事になりますが、そのブランドの商品が良い場合は良いですが、あまり必要な商品が無い場合無駄に発注する事になりますので、何処かで見切りをつける事をお勧めします。

7,海外仕入れまとめ

海外での仕入の方法をまとめましたが、今は昔と違って非常に簡単に発注できるシステムやインフラが整っています。
慣れてくれば、自分で色々な商材を輸入してみたくもなります。
大事な事は

1、仕入れた物には関税がかかる事
2、少量仕入れる場合、運賃が高い=関税も高い事
3、上代金額の設定方法、上代の中に入れるべき経費がある事

おおよそこの3つを覚える事で、それ程大きな問題はありません。

輸入については私が経験した輸入品のページでもまた書きます。